こんにちは。Webデザイナー兼コピックイラストレーターの柚水流亜( @yuminaruaBlog/@yuminarua)です。
私は普段コピックというアルコールマーカーの画材を使ったイラストを描いて、作品を販売したり、コピックの使い方を発信したりしています。
最近はSNS等を通じて色鉛筆・コピック・透明水彩といったアナログ作品が再び注目され、アナログ画材のひとつである【コピック】を使ってみたい・興味があるという方も、CG全盛期に比べてずいぶん多くなった印象です。
とはいえ、コピックは色数も多く、決して安く手に入る画材ではないため、なかなかコピックを使う第一歩を踏み出せないという方も多いのでは。
そこで今回は、コピック初心者さんに向けにコピックの色選び・塗り方についてご紹介してみたいと思います!
- コピックに興味がある、使い始めたばかり
- コピックをもっと使いこなせるようになりたい
- コピックで新しい色の表現を探してみたい
コピックとは?
コピックは株式会社Tooグループが「コピーのトナーを溶かさない」マーカーとして開発した製品で、
- 建築
- イラスト、絵画
- 漫画
- デザイン業界
などで使われるプロフェッショナル向けのアルコールマーカーです。
- 美しい発色
- 速乾性に優れている
- 色彩の豊富さ
- ペンタイプなので手軽に色を塗れる
といった品質の良さと特徴から、世界中のクリエイター達に利用されています。
「初めてのコピック」の色の選び方
そんな「コピック」は現在358色あり、その豊富な色数のラインナップが魅力のひとつです。
ですが、1本あたりの価格初心者向けシリーズ「コピックチャオ/250円(税別)〜」と、マーカーペンにしては決して安価とは言えず、何色も買い揃えればそれなりの金額になります。
かくいう私も初めてコピックに出会った時は中学生だったため、少ないお小遣いの中から毎月少しずつコピックを買い集めていたことは懐かしい思い出です。
そんな色数の多さと価格帯から、数あるアナログ画材の中でもコピックは少しハードルが高いと感じている初心者も少なくないでしょう。
そしていざコピックにチャレンジしようと思っても、「最初に何色から購入すれば良いのか分からない」という方もいると思います。
そんなコピック初心者の方のために、「コピックを初めて購入する人のためのコピックカラーシステムの基礎知識と色の選び方」という記事では、
- コピックのカラーシステムとは?
- コピックを買い揃える時のオススメの買い方
- 色を選ぶ時のポイント
をご紹介しています。
コピックのセット販売を購入する場合
コピックはある程度の本数をまとめて購入できるよう、何種類かの「セット販売」があります。
セット販売には
- カラー系統別
(ブルー系のみ、淡い色多め、濃い色多めなど) - 初心者向け用
(10色、12色などのスターターセット、36色スタートセット) - 着色の用途別
(肌色のみ、人物用セット、背景用セットなど) - その他コラボや期間限定セット
(CLAMPコラボセットなど)
といった、さまざまな種類や価格帯でセット内容が組まれています。
今ではかなり多種多様な形式でセット販売されており、選択肢が増えた分、どのセットを購入すれば良いか迷っている方もいるのではないでしょうか。
さらに、そんなコピックのセットを買ってみたものの、どうやって色を塗ったらいいのか分からないということもよくあります。
そんなコピック初心者さんの一助になれば…ということで、コピックの使用歴だけは無駄に長い私が、コピックのセットの色のみを使った塗り方講座を個人的に作成してみました。
メイキング動画:コピック○色セットのみで塗ってみたシリーズ
いろいろな初心者向けのセットを使ってメイキングを作っているので、塗り方や色の使いやすさなど参考になれば嬉しいです。
人物を塗る際のオススメのコピック色番号
コピックを使ってみたいという方には、人物のキャラクターイラストを塗りたいという方も少なくありません。
そんな方が初めてコピックで人物イラストを塗る際に、必ず塗る「肌色」を中心に、唇・金髪・瞳の塗り方と色の組み合わせについて私の作例を元にご紹介します。
肌を塗る
コピックでキャラクターを塗るには、まず肌から塗るという方も多いと思います。
また肌の色ひとつで、キャラクターの性格や性別を表現することもできるので、私は肌を塗る時はいつも配色にこだわっています。
そんな肌色にこだわっている私が、肌の塗りで使えそうなオススメのコピックの色番号を「肌色9種類の塗り方・おすすめの色番号」の記事でまとめてみました。
唇・口紅(リップ)を塗る
女性キャラクターだけでなく、男性キャラクターでも、唇をきちんと塗るだけでイラストの魅力がグッとアップします。
唇の色・ホワイトの量・グラデーションの出し方を変えるだけで、キャラクターの雰囲気に違いが出ます。
また男性キャラクターの場合でも、E系やYR系の肌色に限りなく近い色で唇を塗るだけで、なんとなく色っぽい雰囲気が出る気がします。
髪の毛(金髪)を塗る
髪の色の中でも、特に金髪はコピックの色の組み合わせ次第で、さまざまな色合いの髪色を表現できます。
例えば明るいブロンドヘアだと元気なキャラクターに見えますし、くすみ系の落ち着いた金髪は大人っぽい女性のイメージになります。
そんな金髪を、なるべく少ないコピックの本数で6パターンに塗り分けて解説してみました。
瞳を塗る
人物のパーツの中で瞳を塗るのが一番好き・こだわっているという方は多いと思います。
瞳を綺麗に・魅力的に塗れるとテンションも上がります。
宝石を塗る際のオススメのコピック色番号
絵を描くのが好きな人なら、一度は描く挑戦をしてみたいのが【宝石】ではないでしょうか。
それは私も例外ではなく、オパールから始まりガーネットやダイヤモンドなど、色々な宝石をコピックで描いてメイキング動画として公開してきました。
オパール(ホワイトオパール)
オパールは"地の色"と、オパール特有の遊色効果(虹色に見える部分)をどのように塗るか、どんな色を選択するかがポイントです。
「【コピックメイキング】宝石を塗ってみた(オパール)」では、なるべく初心者さんが少ないコピックの本数でも塗れるように挑戦してみました!
ガーネット・ペリドット・サファイア
コピック初心者さんでも挑戦しやすいよう、なるべく使用するコピックの色数を厳選して”宝石っぽく”見える塗り方を意識しました。
柘榴石(ガーネット)
ダイヤモンド
ダイヤモンドのような複雑な"カット"が施されている宝石を塗るのはとても大変でしたが、下描きの段階でなるべくきっちり線を引き、ひとつひとつの面を丁寧に塗るのが個人的なコツだと思います。
まとめ:コピックは本数が少なくても組み合わせ次第でいろいろな表現が可能!
今回は私が過去に公開したコピック初心者さん向けの記事を、カテゴリー別にご紹介してみました。
- 少ない本数(色数)からでも混色をしながら塗ることができる
- 色の組み合わせ方で多彩な表現も可能
- 初期費用としては高価な画材ですが、バリオスインク(補充インク)を使えば長く使用できる
私がコピックに出会ってから約20年、コピックばかり使ってきましたが、未だにコピックの新たな塗り方や、新しい色の組み合わせに出会います。
それくらいコピックは奥が深く、描き手によって表現の仕方に幅のある魅力的な画材だと思います。
コピック初心者向けのオススメ書籍
最近では私を含めた色々な方がYouTubeなどでメイキングやコピックの解説動画をアップしているので、無料で学ぶこともできるようになっています。
ですがやはり書籍だと、人気のイラストレーターや技術の高い方による丁寧で細かい解説がされているので、無料公開されているものとはまた違った楽しみ方や、新たに学べることがあると思います。