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こんにちは。Webデザイナー兼コピックイラストレーターの柚水流亜( @yuminaruaBlog/@yuminarua)です。
コピックを使い始めたばかりの方は、手持ちの色数があまり多くはないという方もいるのではないでしょうか?
あるいはコピックに興味があるけど、たくさん色数がないと存分にイラストを塗れないと感じている方もいるかもしれません。
今回はそんな初心者さんの少しでもお役にたてば…と思い、コピック5色のみでイラストを塗ってみました。
2パターンの組み合わせを用意したので、少ないコピックの本数で
- 色を選ぶ時の考え方
- 色を塗るコツ
- 実際どのように5色でイラストを塗るか
を知って、コピックの色数への不安を少しでも払拭していただけたらと思います。
少ないコピックの本数で色を選ぶ時の考え方
今回は5色のみという極端に少ない色数に挑戦しましたが、数あるコピックの中から以下を基準に5色選びました。
- 三原色(赤・青・黄色)に属する色をそれぞれ3色
※3色の色のトーン(明るさ・濃さ)をなるべく揃える - ぼかし用の色(基本的には肌色と兼用)を1色
- 陰影用の暗めの色(青系・紫系・グレー系)を1色
コピック下一桁の数字の差が開きすぎると明度がバラけるので、下一桁の数字2〜5番くらいから選ぶと色のバランスがとりやすいと思います。
少ないコピックの本数で色の塗り方
コピックは
- 他の色と混色した場合
- 1色のみ塗った場合
- 二度塗り重ねた場合
- 何度も塗り重ねた場合
で、少しずつ表現できる色合いが異なります。
これを活かして、何度か重ね塗りすることで、1本のコピックである程度までは色の濃淡を表現できます。
また混色することで色合いを変えることができるため、例えば
- 紫…青系+ピンク系
- オレンジ…黄色系+ピンク系
- コーラル系のピンク…ピンク+肌色
のように三原色の原理にのっとって多少色を調整することができます。
【コピック5色】その1:暗めの秋冬トーン
E50(肌・ぼかし用)・R22(赤系)・B21(青系)・G02(青黄)・W3(黄系・影用)
肌・顔
E50で肌全体を軽いタッチで塗っていきます。 ハイライト部分は白く塗り残します。
R22を頬・目尻・指先にペン先を使って軽く色をつけ、E50で ぼかします。
R22で唇を塗ります。
W3・B21→E50でぼかして影をつけます。 色が暗めなので、顔のパーツにはあまり影をつけず、首元や髪など メリハリをつけたいところだけ影をつけます
スカート
W3をベースカラー・E50をぼかし用としてスカートを塗ります。 色数が少ないと細かいグラデーションはできないので、ハイライトは 思い切ってざっくり塗り残します。
瞳
E50を下塗りしてから、G02・B21を瞳に塗ります。 色数が少ない時は、瞳の中を事前にコピックマルチライナーなどで 描き込んでおく方が塗りやすいと思います。
瞳には2色くらいベースカラー(今回はG02・B21)を入れると、 手抜き感のない雰囲気に仕上がると思います。
イヤリングを塗ります。R22(赤の要素)・G02(青・黃の要素)・W3を 重ねてあえて濁らせることで、茶色っぽい色を表現します。
服
ハイライトのぼかし用としてE50をざっくり塗ってから、R22を ハイライトに向かって筆先を払うようにして塗り、更にE50を重ねて なじませます。
E50を重ねることでR22の色が少し薄くなるので、更にR22を 重ね塗りして服のシワの陰影をつけます。
腕の下など、影が濃くなる部分にはB21→R22を塗ります。
髪の毛
髪の毛はB21をベースに、R22・W3を重ねて、鈍い紫系の色にします。
ぼかし用に上からE50を全体的に塗って、B21・R22・W3の3色を なじませます。
小物・調整・仕上げ
全体の色のバランスを見て、肌の陰影をW3→E50で足します
スカートと同様にW3・E50で帽子を塗ります。
ブーツを黒っぽい色にするため、W3をベースに、使用している5色全てを 重ねて色を濁らせます。
スカートにG02・R22でチェック模様を描いていきます。
G02・R22の線が交わるところに、G02を重ねて柄に立体感を出します。
最後にホワイトを使って髪の流れやハイライト・チェック柄を描きこめば 完成です!(この動画ではjuice upを使っています。)
【コピック5色】その2:明るめ春夏トーン
YR000(肌・ぼかし用)・R02(赤系)・B02(青系)・Y13(黄系)・BV11(影用)
肌・顔
まずベースにYR000で肌全体を軽いタッチでサクッと塗っていきます。 この時ハイライト部分は白く塗り残します。
R02を頬・目尻・指先に、ペンの先端を使って軽く色をつけ、YR000ぼかします。
再びYR000を塗り重ねて、肌の陰影と立体感をつけ加えます。
更に首元・袖口など、影が濃くなる部分はBV11をペン先でサッと塗ってから、YR000でぼかします。
肌を塗ったインクが乾いてから、最後にR02で唇を塗ります。R02で塗った唇にはY13を重ねて、少しオレンジっぽい色にします。
服
Y13をハイライトに向かってペン先を払うようにして塗り、更に混色で上からYR000を重ねて、温かみのある黄色にします。
陰影には肌と同様、BV11を影に塗ってY13でぼかします。
B02・Y13をベースカラーとしてスカートを塗ります。 青と黄色を重ねて混色にすることで、緑系の色を作ります。
スカートが全体的に緑で塗れたら、BV11をB02でぼかしながらスカートに陰影をつけていきます。
小物
イヤリングを塗ります。R02(赤)・Y13(黄)を重ねてオレンジ系の色を 作ります。
帽子も同じくR02をベースに塗り、YR000を重ねてコーラルピンク系の色にします。ハイライト部分にY13を使ってニュアンスをつけ、影はR02の重ね塗りとBV11を使います。
ブーツを黒っぽい色にするため、BV11をベースにR02・B02を重ねて色を濁らせます。
瞳
Y13・YR000を下塗りしてから、B02を瞳に塗ります。 色数が少ない時は、瞳孔部分を事前にコピックマルチライナーなどで 描き込んでおく方が塗りやすいと思います。
髪の毛
髪の毛はBV11をベースに、YR000でぼかし・B02でインナーカラーを 入れて、混色は少なくシンプルに紫系の髪色にします。
BV11を重ね塗りして、髪の流れや影を描き込みます。
仕上げ・調整
スカートにB02でストライプ模様を描いていきます。影と模様が重なる部分は、BV11を上から重ねて色を濃くします。
最後に【juice up(ジュースアップ)0.4 ホワイト】で髪の流れやハイライトを描きこめば完成!
まとめ
少ない色数でも、色の組み合わせ方や工夫次第でイラストを塗ることができました。
他にも、ありがたいことに、私が過去にYouTubeで公開した「 ○色のみで塗ってみた」シリーズのメイキング動画は、多いもので10万回再生を超え、今なおたくさんの方に見ていただいてます。
もちろん色数が多い方が表現の幅も広がりますし、グラデーションなどもやりやすかったりはします。
ですが、必ずしもコピックを全色集めなくても、ある程度揃えれば十分だということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
この記事が、
- これからコピックを始めてみたい
- お金をかけてたくさん色を揃えないとコピックは使えない
と思っている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです!