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こんにちは。Webデザイナー兼コピックイラストレーターの柚水流亜( @yuminaruaBlog/@yuminarua)です。
2020年9月、コピックチャオ36色セットがリニューアルしました。
リニューアルされた「スタート36色セット」では、これまでのA〜Eのセットが廃止され、より初心者さん向けに色組を選び直したセットに変更になります。
今回はリニューアルした新36色セットで色縛りして塗ってみました!
今回使用したコピック36色
使用した36色のコピックチャオスタートセットに同梱されている色のラインナップは以下の通り。
C1・C3・C7・W2・W5・W7・0・100・B00・B02・B23・B97・BG23・BV000・BV25・BV31・E25・E31・E47・E71・E93・G02・G17・R000・R14・R35・RV21・V15・Y02・Y11・Y15・YG11・YR000・YR16・YR23・YR31
【解説付きコピックメイキング】最新コピックチャオ36色セットのみで塗ってみた
- 人物(肌・瞳・唇など)
- 植物(牡丹)・ルビー
- 提灯などの光の表現
肌・頬:BV000、E93、R000、R14,YR000、0
髪:B00、R000、B23、BG23、RV21、W2、W5、W7、Y11、YG11、YR16
宝石(ルビー):BV25、R35,RV21、V15、0
瞳、目:0、B00,B23,B97,BV000、C1,E31、E71、E93、RV21、Y02
服:BV000,BV31、V15、BV25、R000、RV21
牡丹:E93、R000、R14、R35、Y11、YG11、YR23、YR31、
E23,E31,E47、G02,G17、W2、W5、0
提灯:E71、E31,R35、Y11、Y15、YR16、YR23,YR31、B00,
B02、B23、BV25,V15、BG23,G02、YG11、0
背景:C7、C3、C1、BV31、E31、W2、W5、W7、Y01,Y11,YG11、
E47、E71、E93、B00、B02、B23、B97、100、0
線画
今回は画学紙という紙を使います。
画学紙はコピックのメーカー「Too.」さんから出ているコピック専用紙のシリーズのひとつで、凸凹のある表面と、にじみやすく発色の良い紙質が特徴です。(詳細な使い心地感想はこちら)
線の色は、パーツによってグレーのマルチライナーを使ったり、色鉛筆(シャープ芯)を使ったりしています。
▼完成イメージはこちら
肌
YR000でざっと肌を塗っていきます。
YR000のように000系の色は、薄すぎず濃すぎない色で、サッと塗っても・重ね塗りでも失敗しづらい色なので、肌色として重宝します。
メイキングでは、ハイライトになる鼻筋・頬骨・額は、あえて塗り残したり、0番(カラーレスブレンダー)で色をぼかして薄めにします。
目元や頬など、赤みを出したい部分はE93・R000・R14をぼかしながら塗ります。
今回使っている画学紙はにじみやすく発色がいいので、あまり色を重ねすぎずに広範囲を手早く塗り進めています。
全体を軽く塗ったら、影や赤みを追加で足していきます。
淡い陰影はYR000を重ね塗りして色に厚みを出します。
首の下・鼻・唇の下など、くっきりとした影がつく所はBV000を塗ってからYR000やR000でぼかします。
唇はE93で下地を塗ってから、R14を少しだけ色をのせてにじませます。
にじみやすい紙なので、少しインクを乾かし気味にしながら、“にじみ”ではみ出さないよう慎重に塗ります。
瞳
普段は0番で下塗りをしてから色をつけますが、今回は“にじみすぎ”を防ぐため、下塗り無しで塗っていきます。
- まず、瞳の瞳孔にB23を塗る
- BV000でぼかしながら、アクセントカラーでY11・RV21を部分的に塗る
- B00で瞳全体の色をなじませ
- E31で瞳孔周囲に茶色っぽいくすみをもたせます。
ここまでが瞳全体のベースになります。
次にもっとも色が濃くなる瞳孔・瞳の輪郭をB97・B23で塗り、最後は薄い色でぼかしたり、色を抜いたりしながら調整していきます。
あとは下まぶたをE71・E93で描き込み、白目にC1を塗って、まつげの影と眼球の立体感を出します。
服
下地(ベース)
BV000で服を全体的に塗っていきます。
体のラインや布のシワを意識しながら、シワ→ハイライトに向かってコピックのペン先を払うようにして塗ります。
胸元やシワが集まる部分などの、陰影が濃くなる部分はBV31→BV000でぼかしています。
今回使っている画学紙はコピックのインクをよく吸いますが、インクが乾きにくく、味のあるムラが出るので、それを皺になるように活かして服全体を一気に塗り進めていきます。
服の柄
服の模様は色鉛筆でアウトラインを描いてから塗ります。
色鉛筆はここではuniのカラーシャープ芯を使っていますが、普通の色鉛筆でも大丈夫です。
また色鉛筆はコピックを上から塗ると芯が少し溶けてインクに馴染むので、意外と色鉛筆っぽさはなくなります。
模様が描けたら、V15でサッと塗りつぶします。
フリル・パンツ(濃紫)
色数が少ない36色セットでは、濃い色かつ広範囲のグラデーションの場合、色組の関係で綺麗なグラデーションがしづらいことがあります。
そのため、最初にハイライト部分を自然にグラデーションしすくするため、0番で下塗りをします。
それからRV21・R000・BV31・BV000でハイライト部分のグラデーションを先に塗ります。
ハイライトまわりの薄い部分を塗り終えたら、V15・BV25で濃い部分を塗っていきます。
広範囲を塗る時は、インクをたっぷり紙に含ませながら、乾かない内に手早く塗るとムラになりにくいです。
また布の皺ごとに塗る面積を分割して塗ると、もしムラが出ても皺っぽく見えるので、失敗しづらいと思います!
髪
髪の毛はカラフルな提灯からの光をイメージして混色をしつつ、W系をベースに塗ります。
まず髪のハイライト周辺部分・インナーカラーに、好きな色を適当に置いていきます。
残りの部分を、W系でハイライトに向かってペン先を払うように髪を塗っていきます。
W7・W5で影と髪の流れを描き込み、W2でハイライト部分の色をなじませます。
薄い色を上から重ねると、全体的に色がにじんでぼんやりした印象になってしまいます。
それを防ぐために、全体が塗れたら、改めて濃い色で髪の流れを描き込みします。
最初に使った黄色や青色を再度塗って、毛先等などで白く残った部分の色をなじませます。
最後にもう一度細かい髪の流れを追加で書き込んだりして、微調整をしていきます。
背景:牡丹
背景の牡丹(ボタン)を塗っていきます。
先に花粉の部分を、YR23(陰影)・YR31(ベース)・Y11(ぼかし)を使って塗っておきます。
花びらは綺麗なにじみを作りたいので、先に0番で全体を塗ってから、R000を下地に塗ります。
花びらの付け根の部分にR14に塗り、E93・R000で花びらの先端に向かって色をぼかします。
ぼかすとメリハリが弱くなってしまうので、もう一度R35の濃い色で、花びらの重なりや根本の方を描き込みします。
花びらの先端部分は薄い色にしたいので、もし色がにじんで濃くなってしまった場合は、0番やR000で色を抜いて薄くします。
ちなみに、蕾には少し若々しい青みが欲しいので、YG11を軽く塗っています。
牡丹の葉を塗っていきます。
提灯の光が強くあたる部分に、Y11・YG11を塗って明るい色にしておきます。
残りはG02・G17で葉脈・光の当たり加減・葉の重なりを意識して塗ってから、先に塗ったY11と馴染ませるように、G02・Y11を重ねます。
花びらとの重なりや、葉っぱ同士の重なりで濃い影ができる部分は、W5を使っています。
最後に、線画にはなっていませんが、画面奥の葉っぱをW5・W2で描いて奥行きを出します。
宝石(ルビー)
宝石を塗る時は、コピックのにじみをしっかり使うと宝石らしさが出るので、先に0番を下塗りします。
この時、線ギリギリまで0番を塗ると、後から塗った色がにじんではみ出しやすいので、線のやや内側までを塗るようにします。
石の右下辺りをRV21で塗り、石の中央からハイライト(左上)を残しながらR35を塗ります。
石の色が濃くなる部分をV15・BV25で軽く塗ります。
最後にRV21・0で色を抜いたり、R35で色味を調整します。装飾品の金属部分はBV25・C3で塗ります。
▼参考:宝石の塗り方
背景:上部
提灯の光を先に塗っていきます。
最終的には濃い青を背景に塗りますが、まずは水色→黄色→白(紙)の円形グラデーションを作ります。
次に、余白部分を濃い青(B97・B23)で塗って、余白を埋めていきます。
先に塗った提灯の光の水色部分と、B23を馴染ませるように、境界にあたる箇所に重点的にB02を重ねて自然なグラデーションを作ります。
背景:下部
手すりの下(画面奥)を塗っていきます。
上部に少しだけE93を塗って、残りはW5・W2でグラデーションで塗りつぶします。
同一色のグラデーションで塗りつぶさないことで、空間に奥行きを作ります。
さらに、奥に牡丹(花)の草の影をW7・W5で書き込みします。
下半分にはE47・E71で木製の柵を描きます。
仕上げ・ホワイト
仕上げに、コピックで陰影や光を塗り足していきます。
- 影はBV31・BV000・E71・W5
- 光はY11・YR31・YR000(ぼかし用にR000)
などを使っています。
塗りの調整が終わったら、ピュアホワイトで目・髪・装飾品などのハイライトを入れていきます。
最後にデコレーゼのパステルイエロー・ラメ入りオレンジで効果を描き足して完成です!
完成イメージ
▼使用したスキャナーはこちら
まとめ
今回の動画で使用した「コピックチャオスタート36色セット」について、感想です。
鮮やかな色が多いですが、グラデーションしやすい配色で、バランスよくいろんな色が入っていると思いました。
陰影をつける時に”この色が足りない!”と思うこともなく、36色あればある程度のものは塗れるのでコピック初心者さんにオススメです!
その他の使用画材・参考書籍
色鉛筆:uni カラーシャープ替芯 ミックス
<使用箇所>
- 目のアウトライン
- 服の模様のアウトライン
線画用ミリペン:マルチライナー/ピグマグラフィック
主線…ゼブラ ピグマグラフィック 黒
背景…マルチライナークールグレー
使用した紙:画学紙
今回初めて使用した画学紙についてもレビューしておきます!
(ちなみに、普段はにじみにくい特選上質紙をよく使っています)
- 発色が良い
- 後から色を重ねても、綺麗ににじむ(※普段使っている特選上質紙だとスピーディに塗らないとムラになりやすい)
- 基本がにじみやすくインクをよく吸うので、ゆっくりたくさんの色を重ねて塗っても紙が負けにくい
- 紙の上で混色がしやすい
- にじみやすいので、細かい模様を描くのは難しい
- インクをドバドバ吸うので、インクを節約して使いたい人には向かない
でもデメリットもあるので、描きたい表現に合わせて他の紙と使い分けをしましょう。
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